国家安全保障とは
日本列島の距離は北の北海道から南の八重山諸島まで約3000㎞、
ヨーロッパのポーランドからアフリカのモロッコまでの距離に匹敵します。
この領域で、航空自衛隊は年間700回位スクランブル(国籍不明機等が日本の領空を侵犯しないよう、
戦闘機が緊急発進)をかけています。
ヨーロッパ全体でも500回にはならないそうです。
お世話になっております(株)コムジェスト・アセットマネジメントのセミナーで、
元航空幕僚長 井筒俊司氏の講話は、本当に貴重で衝撃を受けました。
国家の防衛とか安全保障は、 一般には馴染みも関心も薄いことかもしれません。
井筒氏は、国家安全保障イコール外交、情報、軍事、経済からなり、
軍事の前に[日本が有利な形で]決着をつけることが望ましいと言われました。
「防衛は生命保険のようなもの、最終担保ではありますが、
それだけでは家庭、家計は成り立ちません。
むしろ皆様の方が強い日本の安全保障にご貢献されていると思います。」
皆様とは、セミナーの参加者IFA(証券仲介業者)や金融の担い手です。
「強い経済はそれだけで抑止力になる。」
防衛は軍事だけではないと、
正に第一線で対峙している航空自衛隊制服組の元トップの幕僚長が仰るのです。
「国家としての強さ」とは、「神話を疑え」、
ともすれば既成概念や同調圧力で真実が見えていないことの方が多いのでは、と感じました。
自分が担っている仕事の価値や重要性の意義を叩き込まれた想いです。
井筒氏は「70歳まで働いて税金をしっかり納めることが私ができること」と仰います。
井筒氏の大局的な視点に目を洗われる想いでした。
金融資産からの税収
国家安全保障の観点からも、経済の果たす役割は大きい。
とは言っても、国家の問題で、個人として関与の余地はないと思っていました。
セミナーの2部は、コムジェストの4人のアナリストの方の分析報告です。
・日本は半導体関連(半導体のパーツや製造過程)の世界最大の企業群です。
・日本の優秀な企業に投資していればS&Pに勝っていた。
・日本株はアジア株(国内だけではなくアジア全体を視野に入れた企業活動)
・金融として国を守りたい。
アナリストさんのうち2人は外国籍ですが、皆さん日本企業愛に溢れて熱い。
米国は株式や債券、預金など金融資産から生じる年間所得が500兆円超で、
日本はその40分の1とのことです。
当然、金融所得からの税収も追って知るべしです。
利子や配当は労働収入以外の収入として個人が受取り、消費に回すことができます。
米国は過去20年で家計の金融資産が3倍に
膨らんでいるのに対し、日本はその半分です。
日本も株高で保有資産は増えているものの、
一部の人に偏り消費余力が高まる資産効果は
生じにくいと言われています。
米国の年間500兆円超に及ぶ金融資産からの所得は日本の年間GDPに匹敵します。
500兆円からの税収は税率10%としても50兆円になります。
(日本の歳入の半分、社会保障費を悠々賄える額)
更に、500兆円からの消費が生み出す税収効果は・・・。
金融所得が増えることは、一義的には個人の資産の増加で潤い、
消費を高めることも出来ます。が、一方で税収増にも貢献します。
「税収が増えること自体国家防衛。」
家計の金融資産は25年3月末の速報値で2,195兆円で、
51%が現金・預金にあり、米国の株式と投資信託を合わせた合計と真逆の状態です。
米国家計の金融所得は、株式・投資信託がもたらしたものです。
仮に現預金にある1,000兆円の10%が株式や投資信託に移ると、
米国並みとは行きませんが、それでも個人の金融所得と税収増となります。
NISA口座は非課税ですが、それでもそこで得られた収益の一部が消費に回れば、
税収への波及効果は少なくないと思われます。
「安全保障=外交、情報、経済、そして軍事。」
「税収が増えること自体、国家防衛。」
「軍事の前に決着がつくことも。」
井筒氏の示唆に富んだ講話、
コムジェストのアナリストさん達の日本株、
日本企業への想いに触れられた感動の日となりました。