NISA制度が変わります
2024年からのNISA制度変更についてご質問を頂きました。
Q NISA制度は2024年までで、無くなると言われました?
A 金融庁のホームページでは、現状の〔一般NISA〕は2024年まで、
2024年からの投資可能期間は2024年~2028年となっています。
2028年からの〔一般NISA〕についての記載はありません。
〔一般NISA〕は、2024年から2階建ての制度となります。
1階部分は 、投資信託の積立買い付けのみです。
より多くの方に長期・積立・分散投資を経験していただくために 原則として、
2階部分を利用するためには、1階部分での積立投資を行う必要があります。
2階部分は、従来通りの利用が出来ますので、
株式の一括買いでも、投資信託の積立でも、併用も可能です。
新規でNISAを始める人は、
1階部分の積立をしなければ2階部分を使うことはできないのですが、
過去にNISA口座を有していたなど投資経験を有する方のうち、
2階部分で上場株式のみを購入する方については、
1階部分を利用せずに2階部分(上限102万円)のみ利用することができます。
2階部分を利用するために、1階部分の 20 万円をすべて使いきる必要はありません。
毎月1万円の積立でもよいのです。
ただし、使い残しを2階部分に持っていくことはできません。
もうひとつ、現状の〔一般NISA〕では、株式、ETF、投資信託の銘柄に縛りはありませんが、
新NISA制度では レバレッジの効いた投資信託はNISAの対象から外すとあります。
具体的な範囲については、今後明示されるようです。
レバレッジのきいた投資信託とは、
例えば日経225やNASDQ100などの日々の騰落率の2~3倍となるよう計算され、
株価が上がったときにより大きな利益が得られます。
が、逆に損失も大きく長期投資には向かない商品とされています。
〔つみたてNISA〕は、
口座開設可能期間が2037年が2042年に5年延長されるだけでその他の改正はありません。
年間積立額限度40万円を20年間、上限800万円まで非課税枠を利用できます。
2024年からのロールオーバー
現状保有している株式・投資信託等については、非課税期間が終了した後、
新NISAの2階部分への移管(ロールオーバー)が可能です。
例えば、現状の〔一般NISA〕残高が200万円あったとしても、
全額2024年以降の〔新NISA〕に全額移管できます。
ただし、 管理銘柄・整理銘柄株、デリバティブ取引による運用商品は
〔新NISA〕に移管できないとあります。
〔新NISA〕1階部分で購入した投資信託については、非課税期間が終了した後、
〔つみたてNISA〕の非課税投資枠へのロールオーバーによる継続保有が可能とあります。
2024年からの〔一般NISA〕改正は、2028年まで5年間の措置とあり、
非課税期間が終了した後は〔つみたてNISA〕へロールオーバー可能とだけあり、
2029年以降は〔一般NISA〕はなくなり、NISA制度は〔つみたてNISA〕1本になるのか。
あるいはまだ決まっていないのか不明です。
ジュニアNISA
〔ジュニアNISA〕は、2023年で終了します。
ただし、2023年の制度終了時点で18歳になっていない方については、
2024年以降の各年において継続管理勘定に移管(ロールオーバー)することができ、
18歳になるまで 、非課税で保有し続けることができます。
現状のジュニアNISAでは、18歳まで引き出しができませんが、
2024年以降は、保有している全額について、年齢にかかわらず、
非課税での払出しが可能となります。
ジュニアNISAの取り扱いは2024年時点で18歳到達か否かによっても変わってきます。
詳細は金融庁のジュニアNISAのポイントでご確認下さい。
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/junior/point/index.html
折角のNISA制度も、だんだん複雑になってくるなぁ。。
「改正」するなら、もっとシンプルにNISAの恒久化が何よりと、思うのですが。