確定給付型 VS 確定拠出型
20年後、あなたが退職金を貰うとして、
①金額が確定している ②確定していない
どちらを選びますか。
20年後の退職金は、①1100万円、②1000万円~2000万円の何処かになります。
どちらを選びますか。
会社の退職金制度として、代表的ものに①確定給付年金と②確定拠出年金があります。
どちらも「確定」の文字がありますが、①確定給付年金は、受取るときの金額が決まっている。
②確定拠出年金は、拠出(特定の目的のために金銭を出す)金額が決まっている。
同じ「確定」の文字が付く企業年金でも、意味合いは随分違います。
どちらが良いかは、一概ではありませんが、
①の確定給付年金は苦しい状況が続いているようです。
確定になるには、条件が揃わないと
確定給付型の運用先は主に債券です。
国内債券は、日銀による実質利上げにより
保有している債券価格は下落基調です。
外国債券も各国の中央銀行の利上げの影響と、
このところの円高でこちらも評価額が下がりました。
確定給付型は、予定利率を確保できず、
マイナス運用が続いています。
確定給付型の運用悪化は企業業績の重荷となります。
①確定給付年金は、主に大企業が独自の退職金制度として導入しています。
退職給付額が決まっているので、足りない分は企業の利益の中から補てんするか、
積立金額を増やすしかありません。
将来受け取る金額が決まっているのはメリットでしょうが、
現状のように想定していた運用利率が確保できないと、
運用リスクは企業が負い、企業の負担が大きいのが確定給付型です。
厚生年金基金も確定給付型年金ですが、解散が相次ぎました。
母体企業の退職金債務( 退職金が予定通り準備できず、その分が負債となる )に
耐えられなくなったのが原因です。
つまり、確定給付型年金は予定通りの利率が確保できて叶う制度です。
確定拠出年金は、自分で育てる年金
①確定給付企業年金は、ある日突然会社から、
ウチの退職金制度は無くなりますとか、約束の退職金は払えません。となる可能性があります。
②確定拠出年金は、受取額は運用次第で違ってくるが、確実に受取れる。
どちらを選びますか。
確定給付型年金から、確定拠出型年金に移行する企業が増えています。
現状の物価上昇や金利状況をみると、おそらく全ての企業がそう遠くない将来、
確定拠出型年金になると思われます。
受取額が運用次第で違ってくるのはいやだ、不安だ、と過度に心配する必要はありません。
下図は、〈保有期間5年〉と〈保有期間20年〉で見たものです。
保有期間5年では、全ての人がプラスの結果とはなりませんが、
保有期間20年ではマイナスとなった人は一人もいません
20年以上の分散積立では、全ての人がプラス2%~8%の中に収斂されています。
積立期間が20年もないという人は、
債券や定期預金の比率を多くするなどでマイナスとならないポートフォリオがあります。
20年後、あなたが退職金を貰うとして、
①金額が確定している
(ただし、確定しているとしても、運用状況により保証の限りではありません)
②確定していない(運用次第です)
どちらを選びますか。
確定拠出年金は、運上状況により柔軟に対応ができますし、
それ以上に長く継続することで誰もがプラスの成績を勝ち取れます。
自分で育てる年金です。
確定拠出年金で、
全ての人がプラスのゴールを迎えるための「投資教育」を承っております。
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