妙心寺の龍

京都市右京区花園にある妙心寺は臨済宗妙心寺派の総本山です。

賑わう観光地の中にあってここだけはひっそりと別世界のようでした。

法堂には、狩野探幽が8年かかって描いた天井画「雲龍図」が当時の鮮やかな色彩のままです。

妙心寺の龍《平賀ファイナンシャルサービシズ(株)》

左右は別な絵ではなく、同じひとつの龍です。

〝東から見ると龍の頭は東に、西から見ると頭が西に見えますよ。〟

なるほど! 不思議。八方睨みの龍だそうです。

トリックアートかだまし絵かなんて詮索よりは、狩野探幽の力量に敬服です。

物事の本質なんて本当は見えていないのかもしれない。

否、見方によって違ってくるのがそもそも本質なのかも。。。

妙心寺は、禅寺です。

天井の龍は〝何を見ている〟〝何が見えたか〟と問うているような。