暴落時に思い出して欲しいこと

 来年は株価調整なのか

12月も半分まで来てしまい、今年も残り少なくなり、ここにきて、じりじりとしていることがあります。

ハガキと、封筒印刷専用に使っているプリンターの具合が悪く、新品を買った方が安いことが分かり、早速注文したのですが、届きません。

車やパソコンを始め色々な製品が部品不足や流通の滞り等で届かない。

需要に供給が追いつかないから、物の取り合いが始まり値段が上がる。

石油も小麦も、サンマだって、日本より高く買う国があると値段競争で上がる。

アメリカの10月の物価上昇率は、前年同月比6.2%でした。

日本も、本当は物価は上がっているのに量を減らすステルス値上げなので見えにくい。

価格に転嫁できず、生産者や企業が被り、結果働く人の賃金にしわ寄せがくる。

米国のようにストレートに価格に転嫁する方が良いのか、日本型かどちらが良いのかしら。

 

 来年は株価調整なのか

最高値更新を続けている米株価に、警戒感が漂い始めたようです。

株式市場の時価総額が対GDP比で、2008年の金融危機以上に割り高になっていることや、

米国の株価指数S&P5年間の年率平均リターンが16%と、歴史的な高値水準なのです。

米株の平均リターンは10%位(凄い!)なので、ここまでくると、

さすがに来年は暴落するのかなぁ。。、

調整ですむのかなぁ。。。と、ざわつきます。

因みに、 10 %の下落は「調整」、 20 %の下落を「暴落」、30%の下落が「大暴落」だそうで、

世界株が40%以上下がった2008年のリーマンショックは「100年に一度の大暴落」です。

 

 世界株投信に「一括投資」すると

ただし、100年に一度の大暴落でも、株価は都度回復し長期に見ると右肩上がりです。

下の図は某世界株投信の2007年10月(リーマンショック前)から

2021年6月までの〈一括投資〉運用状況です。

黄色の棒グラフは、2021年6月時点の評価を表しています。

例えば、2007年10月に一括投資し、2021年6月まで持っていれば、

投資額1に対し黄色の棒グラフは2のところですので、2倍になったことを示します。

2009年2月に一括投資の場合は、5.18倍、2011年7月(10年前)に投資した人は、3.82倍になっています。

出典:「r」labo「r」を家計に

リーマンショック金融危機前の最高値で一括投資した人でも、14年間で約2倍になりました。

でも、金融危機後の2009年の基準価格の安いときに買った人は5倍以上です。

過去の実績で見る限り、世界株投信はいつ買っても、10年以上保有すると2倍から5倍になっていますが、

一括投資ではタイミングの違いにより収益が異なります。

 

 積立投資は早く始め、長く続けると

下図は〈積立投資〉の運用状況です。投資先は同じ世界株投信です。

2007年10月の最高値から、毎月1万円の積立を始めた人は、

2021年6月時点で積立総額165万円は433万円となり、2.63倍です。

10年前の2011年に積立てを始めた人は、黄色の棒グラフが250以上になっているので、

積立合計額の約2倍になっていることが読み取れます。

世界株積立投資では、いつ開始しても投資期間相応の結果になることを示しています。

出典:「r」labo「r」を家計に

あれ、100年に一度の大暴落後の最安値で始めれば、もっとリターンが出たのでは?と思いませんか。

「一括買い」では、暴落前に買った人と、暴落後に買った人では3倍以上も差が出ているのに、

積立投資ではそうはなりません。一括買いとは違う結果です。

黄色の棒グラフの積立評価額は、2021年6月を起点としていますので、

投資期間が長いほど(左に行くほど)大きくなっています。

積立評価額は、一括投資のように買い時のタイミングで凸凹な結果にはならず

シンプルな左肩上がりです。

つまり、早く始め、長く続けることで、資産は増えています。

上図では、改めて積立投資の有効性が確認できます。

確定拠出年金やNISAの積立は、いつ始めても良く、

開始のタイミングよりは、長く続けた方が勝ちなのです。

積立てとは、「買付けの時間分散」です。

しかも自分の出来る範囲内の資金でいつからでも開始できます。

確定拠出年金や、NISAの積立では誰でも、資産を作ることが出来ます。

上図は世界株の投資信託です。

収益を得るための長期投資先としては、現状債券が低金利で推移する中、

選択肢としては株式です。

株式で最大公約数を取るなら、日本株や米株、新興国株式も含めた

オールカントリーの「世界株」が最大分散が効いた投資先となります。

 

 暴落でも慌てないで

株や為替など値動きのある投資先の将来を予測することはプロでも難しいものです。

だから予測などしなくても結果が出ることをしていれば良いだけです。

仮に今、大暴落が来たとして当分は評価額が下がり、心穏やかでないかもしれません。

でも、いずれ回復し上図のようなきれいな結果となります。

『強気相場は悪友、弱気相場は真の友』

投資の神様と言われるウオーレン・バフェット氏の言葉です。

強気相場で買い急ぎ、下落相場でパニックになり売りに走る、

悪友の誘惑に乗ることなく、真の友を捨てるようなことがありませんように。

今まで順調に資産が増えている方も、今年から積立てを始めた方も、

必ず下落相場は訪れます。そんな時には、バフェット氏の言葉と、

積立投資の左肩上がりの図を思い出して下さい。