グランマ・モーゼス

「世の中には2種類の人間がいる。〇〇と〇〇だ。」

〇〇には、何が入っても良いのです。

例えば、猫好きと、そうでない人。朝型の人間と夜型の人間だ。

「世の中には2種類の人間がいる。」(このフレーズ結構好きなんです)

思わずこのフレーズがよぎったのが、

世田谷美術館 グランマ・モーゼス展 ~素敵な100年人生展~ でした。

 

 

アンナ・メアリー・ロバートソン・モーゼスは1860年9月7日生まれ

1961年12月13日没ですので、何と101歳を生きました。

米国では誰からも愛される国民的画家で、雑誌TIMEの表紙を何度か飾り、

大統領から表彰も受けているグランドマザー(おばあちゃん)です。

モーゼスさんが、本格的に絵を描き始めたのはリュウマチの悪化で

大好きな刺繡絵が出来なくなった70代からといいます。

ニュー・イングランドの農村の暮らしや自然を描いた作品は、

何とも言えない暖かさに包まれ、素朴な生活が愛おしく憧れを感じます。

みんなが助け合って生きて行く、コミュニティーを大切にした生き方は、

分断が言われる今の米国民に取り戻してほしい、モーゼスさんの絵を見て欲しい。

展示された作品の多くは90代に描かれたものです。

モーゼスさんは、101歳まで絵筆をとっていたそうですが、

展示作品の最後は100歳の時に描かれた《虹》でした。

101歳まで生きられたグランマ・モーゼスさんの言葉には年輪があります。

“どんな仕事でも、幸せを増やしてくれるものです。”

“私の人生は良く働いた1日のようなものでした。”

“ 今でも年を取ったとは感じていないし、

実際、年のことなど考えたことがありません。”( 92歳の写真の脇に添えてありました。)

ミュージアムショップで、モーゼスさんの名言が入った日めくりカレンダーを買ってしまいました。

「世の中には2種類の人間がいる。

(自分は)年だからと考えてしまう人と、(モーゼスさんのように)年のことなど考えない人。」

好きなこと、楽しいことがあれば年のことなど考える時間はないようです。