山梨県南都留郡にある「忍野八海」、こんな日本の原風景観ずに死ねない。
訪ねた日は、雨模様で富士山は見られませんでしたが、清らかな湧き水池と清流、
藁ぶき屋根のたたずまいは「忍野八海」のものでしょう。
ただ、写真のような具合にはいきませんでした。
売店の方は「今日はまだ少ない方ですよ」。ほぼインバウンド客でいっぱいです。
藁ぶき屋根の民家は土産物店で、富士山の麓の里の風情を感じることはできません。
忍野八海の中心部はいろんな国の言葉が飛び交い賑わっていました。
あまり人が行かない池があります、とのことで訪ねると、なるほど、静か。
周りの木々を映し湧水源が見える「お釜池」、水深4メートルの底まで見える「銚子池」。
帰宅してから見つけた「出口池」の紹介には、
《忍野八海の中で一つだけ離れた場所にあり、最も面積が広い池です。
周りには売店などもなく自然的な姿を見ることができます。》
しまった、もう一度行ってみたいの想いです。
インバウンド効果
観光庁の発表によると、昨年の訪日外国人旅行者数は4,268万人とのことで、
直接的な旅行消費額は約9.5兆円、その経済波及効果は19兆円と推測されています。
インバウンドによる消費は、海外から外貨を獲得するという意味で
「サービスの輸出」に分類されます。
9.5兆円は、日本の輸出産業の首位自動車産業に次ぐ稼ぎ頭とのことです。
外国人旅行者は、日本に来て日本製品や、サービスを購入してくれます。
人口減少が進む日本において、地域経済を支える巨大な産業となっているとのことです。
ゆめゆめ観光地は外国人ばかり…、なんて言ってはいられない日本の実情があります。
因みに、訪日外国人の消費額トップ5は、1位中国約2.1兆円、2位台湾約1.3兆円、
3位米国1.0兆円、4位韓国約1兆円、5位香港0.9兆円。「巨大なサービス輸出」先の国々です。
円安はドルだけではない
日本を訪れる海外の観光客が多いのは、
やはり「円安」によるところが大きいのでしょう。
6月30日、ドル円は一時1ドル162円台まで下落しました。
この水準は、1986年以来、およそ39年ぶりです。
円安は対ドルだけではなく、「円の価値」は世界全体で下がっているのです。
豪州から100万円を持って、日本へ来た観光客は、1年前より、18.3万円も多く使える。
中国元は、プラス17.8万円分も自国通貨の価値が上がっている。
豪州、中国、米国、英国、ユーロ圏からも、世界中から日本を訪れるわけですね。
日本はコロナ禍以降急激に円安に向かっています。
日本は本当に安いな
まだ会社勤めをしていた頃、「海外はなんて安いんだろう」
ボーナスが出るたびに海外旅行に行っていた頃の高揚感を思い出します。
10万円でもたくさん買い物ができました。
今日本を訪れるインバウンド客もあの頃の私と同じ思いをしているのかしら。
訪日米国人がビックマックを買うと、「3.27ドル(530円)で買える。
日本はなんて安いんだ!」
一方、日本人が米国でビックマックを買うと、
「6.99ドル(1,132円)もする。
同じ商品なのに、こんなに違う。日本の倍だ!」
世界では値段が変わらなくても、日本人だけ高く感じます。
つまり、円安は日本円そのものの国際的な購買力が低下していることの表れでもあります。
日本だけ物価が上がった、あるいは給料が上がらない状態です。
もちろん為替は金利差や景気、資本移動など多くの要因で動くため、
「円安=日本が貧しくなった」と単純化はできません。
しかし、長期にわたり実質実効為替レートが低下していることは、
日本の国際競争力や購買力を考える上で看過できないはずです。
円安との付き合い方
トヨタなど輸出企業にとっては、円安は為替差益が得られプラスとなります。
ただし、現状の日本は食料品、原油、デジタル技術の多くは海外からの輸入です。
輸入赤字が膨らみ、そこに円安が加わり物価上昇、海外との価格差が開いています。
観光地に外国人が増えたことを複雑に感じる反面、
でもそれは日本に外貨をもたらしてくれている姿、大切な産業なのも事実です。
しかし一方で、円安によって海外旅行や輸入品の値上がりを実感しています。
円安は個人の力で止めることはできません。
だからこそ、資産まで日本円だけに偏らせず、
資産の持ち方を変えることはできます。
確定拠出年金(DC・iDeCo)やNISAで
海外株式投資信託を持つことは理にかなっています。
海外資産を持つことは、
円安時代を生きる私たち自身の「保険」になるのではないでしょうか。
日本経済には、インバウンドという追い風を。
個人は、海外資産を持つことで、海外旅行を楽しめますよね。