生まれた瞬間に投資家になる国

 トランプ口座

米国では、「トランプ口座」と呼ばれる新たな資産形成制度構想が議論されています。

「トランプ口座」とは、子ども向けの税制優遇付き資産形成制度で、

来年1月から予定されている日本の「こどもNISA」構想に近いイメージです。 

・2025年~28年までの限定ですが、最初に政府が1,000ドルを拠出する

(社会保障番号を持つ米国市民の新生児全員に対し給付される)

・米国株式指数ファンドへの投資に限定

・民間企業や寄付金も拠出できる仕組み

トランプ口座とこどもNISA《平賀ファイナンシャルサービシズ(株)》

「トランプ」と銘打ったのは政治色が濃いのですが、

それにしても新生児に政府がもれなく1000ドルを拠出する。

生まれた瞬間に米国株式の投資家予備軍です。

期間限定とはいえ、当然2029年以降も継続の声は上がるでしょうし、

企業や寄付も拠出可となれば、何らかの恒久化策が出て来るかもしれません。

波及効果は小さくない。

・生まれた時から投資運用が始まると50年後、リタイアまでの複利効果は絶大

・やがては全国民が米国企業のオーナーになる

・拠出のある企業は就職先選考において有利に働く

・大きな子育て支援となりうる

(投資教育と少子化対策を同時に狙う制度とも言えそうです。) 

「若者が長期投資の効力を理解することは米経済の将来的な活力につながる」

日本の確定拠出年金、NISAの投資先の主流は残念ながら、世界株や米株です。

ますます米国株式1強となるのか。「こどもNISAは日本株投信へ」とはならないものか。

消費税減税や給付金より、出産祝いに「日本株投資家への切符」はどんなものだろう。

 トランプIRA

こちらも「トランプ」とありますが、IRAは元からある制度で、

自営業者や401K制度のない企業の個人が加入する退職金積立て口座です。

(日本のiDeCoに近い制度)

「トランプIRA」は、年間所得が3万5000ドル未満の低所得者で

401K制度やIRAに加入していない人向けに、自分の資金に加え、

政府が「マッチング拠出」として、運用資産に応じて年間最大1000ドルを

無償で拠出するというものです。

全米5000万人超の個人が対象になるとみられ、2027年1月から開始とのことです。

こちらは「マッチング拠出」ですので、あくまでもIRA口座を持つ人が対象です。

専用サイト構想も報じられ、口座開設から拠出金給付までが一体でできるようです。

(凄い!)

米国は、“資産形成を国家政策化” とする。で、子ども(出生時から)は「トランプ口座」

成人は「トランプIRA」で、全国民を株式市場へ誘う流れのようです。

お金を持たない子どもや、投資の余裕がない低所得者も投資家にしてしまう。

さすがアメリカ、と言うべきか。賛否両論があるでしょうが、

日本では減税だ、給付金だと時間ばかりかけているうちに、

米国では “すべての国民を豊かにするために”

資産作りそのものを支援する方向へ舵を切ろうとしているようにも見えます。

トマ・ピケティが唱える、r>g「資産収益率(r)は経済成長率(g)を上回る」は、

広く知られています。

日本だって「米100俵の精神」を唱えた総理大臣がいましたよね。

※今の苦しさをしのぐために目先の利益を取るのではなく、

将来のために教育や人づくりに投資するべきだ」という考え方

さて、「トランプ口座」に「トランプIRA」皆様はどう評価しますか。