「残価設定型住宅ローン」って何

東京都のマンション価格が値上がりしています。

千代田・中央・港区の3LDKファミリー向けは2億円とのこと。

「誰が買うのかなぁ。」「外国人ばかりじゃないの。」

「とても、普通のサラリーマンは買えない。」

年収の5倍くらいの借り入れでは、ローンも組めない。

「長期金利と(変動型の)短期金利、どちらが先に上がるのですか。」

変動金利と固定金利では3倍くらい差があり、

「変動型住宅ローンからの借り換え、どうしようかなぁ。」30代のご夫婦です。

変動金利・固定金利《平賀ファイナンシャルサービシズ(株)》

「固定金利型に借り換えようとしても、既に固定型の金利の方が先に上がっています。」

少々乱暴な言い方で説明が足りませんでした。

 何故、長期金利が先に上がるのか

「住宅ローンの金利が上がるかも」と、思う根拠は

日銀が “次の金融政策決定会合で利上げする確率が高い”と報道されると、

市場金利も上がりそうと反応するからです。

日銀が利上げをする(動かす)金利は、「政策金利」です。

住宅ローン金利や定期預金金利を直接上げるわけではありません。

ただし、日銀の「政策金利(短期市場金利)」は変動型金利に影響を及ぼします。

固定金利は、長期金利(10年国債利回り)を基に決まります。

長期金利は市場が「利上げしそう」と思った時点で先回りして織り込みます。

そもそも、固定金利の方が高いのですから、

借り換えが更に難しい状況かもしれません。

住宅取得時の借入金の平均は23年度は5859万円とのことです。

返済期間が長い50年ローンや、ペアローンを選ぶ世帯も増えているそうです。

 残価設定型住宅ローン

住宅ローンを少しでも借りやすくするために

「残価設定型住宅ローン」の普及に国が支援とのことです。

「残価設定型住宅ローン」とは、将来の下取り価格(残価)を、

いったん返済から外すことで、毎月の返済額を抑える住宅ローンです。

JTI(一般社団法人 移住・住みかえ支援機構)が

住宅メーカーや金融機関と提携して提供します。

 金融機関は将来価値を予測し、現実的な残価を設定 しますが、

住宅の価値予測を誤って、残価よりも住宅の価値が低くなった場合、

その差額分は住宅ローンを提供した金融機関が(保険で)負担することになります。

国はこの部分を支援とのことです。

 

借入金額が4,000万円で残価が1,500万円と設定された場合、2,500万円に対して利息がかかり、月々の返済をしていくことになります。

 

残価1,500万円部分は、

返さなくてよいお金ではありません。

では、どうなるのか。

ローン終了時に

①一括返済

②家を売却して返済(買取オプション)

・売却価格が1,500万円以上なら問題なし

・1,500万円を下回ると不足分は自己負担

③再ローンを組む・延長

 残価設定型住宅ローン活用には

実際の運用は金融機関により異なりますが、

月々の返済を3割くらい軽減できるようです。

ただし、十分な理解とライフプラン設計が必要と思いました。

①の一括返済では、残価分の一時金の準備が必要です。

それこそ、通常の返済額との差額の半分くらいを

NISAで運用して貯めるくらいの余裕で一括返済金を準備します。

②の買取オプションは、住宅価格が購入時より高ければ問題ありませんが、

エリアや環境など住宅地選びと、購入後のメンテナンスがより重要となります。

③の再ローンを組む・延長は、新型リバースモーゲージとも言われ、

一生住み続けながら、軽減されたローンを支払い続けるものなどがあります。

残価設定型住宅ローン《平賀ファイナンシャルサービシズ(株)》

残価設定型住宅ローンは、あくまでも「返済を将来に持ち越す仕組み」で、

返済を減らすものではありませんが、インフレの時代には悪くないかと思えました。

(こんな新しい住宅ローンもできたのですね。)

変動型ローンの借り換えを悩んでいる30代のご夫婦は、

個人型確定拠出年金iDeCoもNISAもなさっています。

“大丈夫ですよ。変動金利はすぐに上がるものではありません。

金利見直しは半年ごとですし、返済額は現在の返済額の1.25%が上限です。”

資産運用も、住宅ローン返済も長期に及ぶものです。

子育てをしながら、ローン返済で大変かもしれませんが、時間は大きな味方です。

iDeCoもNISAも続けられる金額で、続けることで大きな成果を生みます。

少子化の日本で頑張っている若いご夫婦にエールを送りたい気持ちになりました。