米国の高校生がしているお金の勉強のテキスト
私のプレゼンの中で、毎回必ず出て来るフレーズがあります。
「確定拠出年金」を始めるにあたっても、ライフプランセミナーでも、この話は欠かせません。
米国でよく使われるお金の管理法『70-20-10の法則』です。

『70-20-10の法則』に出会ったのは10年以上も前、専門学校ヒューマンアカデミーでファイナンシャルプランの授業を引き受けたときでした。
テキストは、
「高校生のためのファイナンシャルプランニングの基礎」米国の翻訳本です。
初めてテキストを手にしたときは、米国の高校生はこんなお金の勉強をしている。
驚きでした。
少なからぬ学生も、同様だったらしく、その後、ヒューマンの先生方や、父母の前でも請われて、エスプリだけの講話をしました。
「お金の勉強」と聞くと、
投資の話し? 経済の勉強? と思われがちですが、そこは第1章から7章まである項目の最後の章だけです。
ファイナンシャルプランニングを立てる意義、夢を実現する方法、支出と貯蓄計画、クレジットの罠、リスク管理、社会保障制度・・等々 投資や経済の話しの前に、まずは前提となるのは、生活全般に係ることです。
そして最後に「時間を味方につけましょう」で投資運用の話しです。
手にしたお金の使い方
『70-20-10の法則』とは、手にしたお金(可処分所得)の
70%は、支出、消費のために。
20%は、今後の大きな買い物のために貯蓄する。
10%は、投資運用する。
『70-20-10の法則』は、最もシンプルで簡単な誰にでもできる、失敗のない「お金の管理」法です。

手にしたお金は、最初に消費に回ります。生活費や、楽しみのためにも使います。
手にしたお金を、使わなければみんなが困った状態になります。
消費の役割の大きさを今回ほど痛感したことはありません。
でも、全部使ってはいけません。
パソコンや車、住宅購入などの大きな買い物のためには貯蓄をします。
もうひとつ、貯蓄とは別に、投資運用のお金も確保しなければなりません。
ここは将来収入を得ることが難しくなったときのための備え、長期戦です。
将来お金にあくせくしないために
必ずしも、
「70-20-10」でなくてもかまいません。
「90-5-5」でも良いのです。
無理をすると長続きしませんので、収入が増えたときに見直します。
肝心なのは「貯蓄」と「投資運用」2つのポジションを持つことです。
何より大切なのは『自分なりの法則』を決めて継続することです。
「貯蓄をしているのに貯まらない」人は、運用のためのポジションがないからです。
貯蓄は将来的には消費に回ります。
長期の資産形成のポジションを持たないと、一生お金に齷齪(あくせく)します。
お金で苦労する人と、そうでない人の違いは「消費と貯蓄と投資」のお金の管理ができるか否かです。
「高校生のためのファイナンシャルプランニングの基礎」教科書では、
『成功者とは、出て行くお金の管理ができる人』とあります。

『70-20-10の法則』の収入の10%、長期の投資運用に最も相応しいのは「確定拠出年金」です。
まだの人は、今日が一番若い日です。ひと月でも多く加入者となるためにもすぐに始めて下さい。
将来お金にあくせくしないためです。