投資ではなく、生活防衛策です

ほんとに物価高を実感します。

スーパーに並ぶブドウはどれも1,000円以上。

高級品種ばかりが並び、

昔ながらの酸っぱいベリーや小粒のデラウエアは

姿を消しました。

サンマは、とみると2尾で580円や780円。

特売で1尾100円で買っていた頃には、

もはや戻らないのでしょうね。

学校給食のおかずはから揚げ1つだけの日も、学食費も値上げ、

食堂から給茶機が消えたとか、食料品高騰の影響は家庭だけではなく、

学びの場にも及んでいるようです。

児童生徒や学生たちの食生活に影響がなければよいのですが。。。

1.5倍の円安と1.5倍の物価上昇

今年に入ってからの物価上昇率は3%で、

日本は欧米の2%台に比べ高い上昇が続いています。

物価高の主たる要因は、輸入食品やエネルギー価格が上がる円安です。

2022年以降急激に円安方向に動いています。

それ以前の1ドル100円から110円台だった円は50%も円安(円の価値が下がり)

その分購買力も低下しています。

輸入価格指数も上がり、2025年8月の155.9ポイントは

コロナ前や2010年前半の水準(90〜110)より50%高く、

明確な円安の影響が見て取れます。

上図のピンクのグラフは日本の株価指数TOPIXです。

円安も進んでいますが、株価も上昇しています。

この間、海外株価も上がっています。

海外の株式を持っていたなら円安と株高のダブルの上昇益を得られたことになります。

更に、NISA口座で国内や海外の株式に投資(投資信託を含む)していたなら、

収益には1円の税金もかかりません。

インフレは株価の追い風となりますが、

現預金しか持たない家計は購買力を下げてしまいます。

国や政治のせいにするだけでは解決策とはなりません。

投資ではなく生活防衛

よく言われる「貯蓄から投資へ」ではなく、「生活防衛のために投資」です。

投資商品を持たない層にとって、今の日本の現実は厳しく、

インフレを上回る資産、株式投資信託などをNISA口座で持つことを検討して下さい。

ただし、日本株も世界株も金(ゴールド)も高値圏で推移していますが、

世界経済の足元は不確定要素が多いのも事実です。

今まで投資商品を持たなかった方がいきなり、

出遅れたとの思いでつい、短期勝負をかけようとすると、

足元をすくわれかねません。

・儲かりそうだからと言って一極集中投資はしない。

ここ数年成長を遂げているセクター、流行りの株、海外資産だけの投資は、

見込みが当たれば大きな利益を得られますが、

偏重するとその分リスクも大きくなります。

・ハイリターンを謳う投資先には特に注意が必要。

この頃は金融庁が厳しく規制をしていますが、

高利回りを標榜した仕組債は「債券」と銘打っていますが、

実際は買い手は本来の利益を享受できない仕組みです。

FXやオプション取引等も十分理解したうえでなければ、

手を出さない方が無難です。

・過剰な投資は避け、暴落時でも慌てずにすむだけの現預金を確保しておく。

大統領の一言で好調だった相場が反転したり、

数年にわたり相場が膠着することもあります。

このような状況において投資に見切りをつけたり、

慌てて損切りすることがないように冷静に長期で取り組んでこそ、

成功するのが投資です。

下図は、8つの投資先のリスクとリターンの関係を表しています。

先進国株式のリターンは約7%ですが、リスクは約20%(7%±20%でブレる)です。

リターンが高くなれば、リスクも高くなります。

8つの資産に均等に投資した時のリターンは約5%、リスクは約14%と抑えられます。

リターンリスクイメージ《平賀ファイナンシャルサービシズ(株)》

・焦ってはいけません。 

インフレを上回る収益を目指すのであれば、

このくらいでも十分でないでしょうか。

何より平常心で投資に臨めますよね。

勿論、上図のようなバランス型投信をコアとして持ち、

サテライトで他の投資商品を持つのもありです。

持つことで投資を学ぶ、投資センスを磨くことにもなります。

まずは、物価高に負けない資産を持つ、自分なりの投資法を見つけて下さい。