
「毎月積立てで金(ゴールド)を買っていたのが、
10万円くらいプラスになったの。」
「金って、NISAでも買えるの?」
彼女の金積み立て購入は、
純金(実物・金地金)をグラム単位で購入するもので、証券口座で「金積み立て」と検索するとこちらの純金積み立てとなります。
この場合課税口座での買い付けとなり、売却益は譲渡所得税の対象となります。
ただし、譲渡所得は年間譲渡益50万円までは非課税となりますので、
いったん売却してNISA口座の成長枠に移してからの積み立てをご提案しました。
NISA口座で買える金

金価格は上昇を続け、昨年末比で50%以上の大幅高です。1トロイオンス(およそ31.1グラム)4000ドル、国内価格で1グラム2万円台です。
金はインフレに強い資産とされ、ドルの代替としても「無国籍通貨」の金に対する需要が一段と強くなっているようです。
最近の高値を受けて、一時金での購入をためらう方も多いですが、
ETFや投資信託を利用した積立購入も可能です。
実物ではなく金価格に連動する商品ですが、
内容的には「金購入」と同様で、NISAを利用できます。
投資信託のファンド検索に「金」と入れて検索します。
その中で、NISAの対象となるファンドを探して下さい。
あくまでも投資信託のタブで「金・プラチナ」のタブからではNISAの対象とはなりません。
ETFで探す時も、NISAの対象となるかどうかを確認してください。
ドルコスト平均法(定時定額買付)は、金購入法とも言われ、
価格変動のある金を購入する場合は、ETFよりも投資信託の積立のほうが合理的と言えます。
金は安全資産とされますが、利息や配当を生みません。金価格は受給で決まります。
金をポートフォリオに組み入れるか
金は、世界経済のリスクが増していることに対する備えとして、
米国債券に代わる投資先として買われています。
レイ・ダリオ氏は、
「ゴールドはドルよりも安全な避難先になっている」と述べています。( ※ドル=現金・預金を含む)
金投資が増えていることは、経済の先行きを暗示しているようにも思われます。
問題は、全体の資産の中に、金を一定割合組み入れるべきかどうかです。
下図にあるように、先進国株式と金を半々に持つと
期待リターンは約7%、リスクは20%位(単純平均)ですが、
実際は分散効果が働き同じリターンでもリスクは低下(相関考慮後)します。

このところの日米の株価が好調なだけに、下落への警戒も高まります。
積立を始めたばかりの方は下落局面を“買い場”と捉え、淡々と継続するのが基本です。
一方、ある程度資産が積み上がった方は、運用の安定性を保つ必要も生じます。

金は長期的にはインフレ率と同等で、
キャッシュフローを生む資産ではありませんが、資産の10%くらいを金で保有するのも一案です。
金(ゴールド)を組み入れたポートフォリオを考えてみました。
全体の期待リターンはおおむね5%程度が目安です。
勿論、年齢や資産状況、投資意向、
投資期間の取り方によっても違ってきますし、必ずしもポートフォリオに組み入れる必要もありません。
金を組み入れたバランス型投信で、積立てでもよいですよね。
そろそろ、来年に向けて旧NISAの移し替え検討の時期です。
現状のポートフォリオを見直し、新NISAでは金を少し組み入れるか思案しています。
皆様はいかがでしょうか。