「未支給年金」の請求者になれるのは
年末に、何枚かの喪中はがきを頂きました。
大切な方を亡くされたご心痛と、以後の整理の大変さはお察しします。
そんな中で、「未支給年金」のことが気に掛かりました。
「未支給年金」なんのことか分かりますか。
亡くなられた方がもらえる権利があるのに支払われていない年金のことです。
何故、未支給になってしまうのか。
そもそも、老齢年金は後払いの形で支給されます。
12月15日に振り込まれる年金(年金は偶数月支払)は、10月・11月分です。
例えば、12月1日に年金受給者さんが亡くなると、
15日には生存していないため原則支給されません。
年金は、死亡日に関係なく月内で1日でも生存していれば、
その月の分も支給対象となります。
12月1日に年金受給者が亡くなった場合、
未支給年金は10月・11月・12月分となります。
(10月11月分は12月支払分の未支給・12月分は2月支払分が未支給)
死亡日や手続きの関係で、個人の年金受取口座に振り込まれてしまうと、
過払い扱いになり、返納義務が生じます。
すみません。この辺の実務については定かではありません。
基本的に、 年金受給者が亡くなると必ず「未支給年金」が発生します。
「未支給年金」とあるくらいですから、手続きをすれば受給できます。
請求手続きをしないと、故人の年金は受け取れないままになってしまいます。
では、故人の年金は誰が請求できるのか。
未支給年金は亡くなった年金受給者と生計を同じにしていた人です。
配偶者、子、父母、孫、兄弟、伯父叔母の順に優先順位が決まっています。
生計を同じにしていた人は、必ずしも同居を伴ないません。
仕送りをしていた、介護をしていた遠方の子でも請求者となれます。
ご近所付き合いも大切かも
請求には「未支給請求書」と「生計同一関係に関する申立書」を
年金事務所に提出する必要があります。
同居でない生計維持者の場合、第3三者による証明が必要になります。
第三者ですので、身内親族ではだめです。
・息子さんは良く帰省してましたよ
・毎月お米が届くと言ってお母様は嬉しそうでしたよ
・病院の支払いは娘さんがしていましたよ
証明をしてくれるのはこんな事実を知っている第三者さんです。
遺族年金も同じですが、
同居でない場合は生計維持関係の証明が必要となることもあります。
尚、未支給年金は相続財産ではなく、支払いを受けた人の一時所得となり、
所得税の課税対象となります。
受取る年金額がその他の一時所得と合算して50万円(特別控除額)以下であれば所得税は発生しません。
せめて受け取れる権利のあるものは見逃さない
未支給年金の額は少なくないと思います。
3か月分となると50万円以上になることも、見逃さず手続きして下さい。
今年はどうも、“30年ぶりのインフレの始まりの年に”なりそうです。
量を少なくするステルス値上げ的なものではなく、目に見える値上げです。
原油価格の高止まりは、これから電気料金や様々は加工製品に響いてくるかもしれません。
円安による輸入物価の値上がりも気になるところです。
値上がりだけではなく、新たな負担、今までタダだと思っていたものに
サービス料がかかるようになってきました。
銀行預金通帳の有料化だけではなく、
ゆうちょ銀行では、1月17日からATMでお金を預けると、手数料が110円もかかる!
預金を下ろすのではなく、預けるときにもですよ。
「硬貨」を伴うと、断ってありますが、商売人には負担増加ですよね。
調べてみると、他の銀行も 「大量硬貨取扱手数料」などと呼ばれ同様でした。
昔、500円玉貯金箱に貯めて銀行に持ち込んだことがあります。
これからは500円玉貯金ができない。
支出が増えそうな年の始まりとなりそうですが、せめて受け取れる権利のあるお金は見逃さない。
マイナンバーカードを健康保険証として利用登録した人に7500円分、
マイナンバーとひもづけた公金受け取り用の預貯金口座を登録した人に7500円分、
マイナポイントも最大で2万円ゲットできます。
「確定拠出年金」や「NISA」で貯めながら増やす。
増えるを見逃さない!
銀行口座から「NISA口座」へ、お金のシフトも大切な資産防衛です。
見逃さないで下さい。
2022年の寅は、壬寅(みずのえとら) 年です。
壬寅には、厳しい冬を超えて立ち上がる「新たな成長に向けて動き出す」
の意味があるそうです。
国も、企業も、個人も、明るい明日、明るい日本となるよう頑張るしかない。