「運用」なんてうちの社員には無理

“運用!? 投資は無理だよ。”「企業型確定拠出年金」のご案内をしていると、代表者さんからよく言われます。

「確定拠出年金」は公的年金の不足を自助努力で補うもので、基本は「長期の積立て」です。

運用は、複数の銘柄からなる投資信託と、元本確保が謳ってある定期預金や保険積立て等です。決して株式の短期売買ではありません。

 

でも、何故か「確定拠出年金」の説明の中で、運用が出て来ると途端に顔が曇る人がいるのです。 自分はともかく、従業員には失敗や損をさせる訳には行かない。

そんなことになったなら、大問題だ。それこそ余計なことはしない方がいい。

今のまま、厚生年金で十分だ...と、なります。

既に「企業型確定拠出年金」を導入している会社でもこのロジックがが働くためでしょうか、加入者の多くが元本確保型を選び「確定拠出年金」本来の運用メリットをみすみす捨ててしまっているのはなんとももったいない話です。

 

“いえ、運用が難しいとお考えでしたなら、定期預金だけの積立てでもよいのですよ。”と言う前に、公的年金を運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用報告書を見て頂きます。“国内債券35%、国内株式25%、外国債券15%、外国株式25%の割合で分散運用の結果3%超の成績を維持しています。国の年金をお手本になさっても良いですよね。従業員さんには投資教育の場で誤解のないようご説明します。”

 

「企業型確定拠出年金」導入の壁はいくつもあります。が、時間をかけてじっくりと取り組み事業主、従業員双方にとってwin winの制度を作り上げて行くのは楽しい作業でもあります。