「不要不急」な消費こそ必要では

今年のゴールデンウイークは「いのちを守るSTAY HOME 週間」で、里帰りもレジャーも来年以降のお楽しみとなりそうですね。

 

今や「不要不急」以外のことは、自粛でそういったことに目を向けること自体に後ろめたさを感じてしまいます。

 

外食やレジャー・旅行、カラオケ・ゲームなどの娯楽、お気に入りのブランド品等々への支出は「不要不急」で慎むべきなのでしょうか。

映画や演劇、コンサート・ライブ、美術鑑賞などは真っ先に「不要不急」に上げられそうです。

 

ところが“日本経済は「不要不急」の世界で回っている。”ことも事実のようです。

 

“経済が成熟化すると、生活必需品や社会インフラ費用の割合は低下する一方、不要不急の消費の比率は高まる。誤解を恐れずに言うと、経済はほぼ「遊び」でできているのだ。(中略)数々の遊びが豊かな経済社会を支えてきた。”ー2020年4月18日日本経済新聞朝刊ー

 

今、一番コロナウイルスの影響を受けているのは、日本経済を支えている「不要不急」消費の担い手達なのかもしれません。勿論、母子家庭やフリーランス等で働く人も大変な思いをしていると思いますが、「不要不急」と一言で片付けられない消費が、経済を回していることに気付かされました。

 

こうした経済の支え手に、対策の手は届くのだろうかと、危惧していた折、

 友人がSNSに挙げていた、ドイツ在住の息子さんからの報告記事に胸を打たれました。

 

“芸術やフリーランスへの助成として、申請後わずか1日半後(!)に5,000ユーロ(約60万円)が口座に振り込まれた。あくまでも自営業を維持するためのお金ですが、外国人でも分け隔てすることなくサポートを受けられることは有難い。

 

記事には「文化はよき時代にのみ享受される贅沢品などではない。」との、文化相の一文もあります。

 

コロナ後、日本の「不要不急」の消費は、文化は、どのようなものになっているのでしょう。