何もない者は歌え!

正直期待外れでした。。。さだまさしさんのコンサート。

キャンセル待ちでようやく手にしたチケット、5,000人入る会場は満席です。

さださんは、

日本で最も多くソロ・コンサートを行った歌手で、

その回数は4,400回を越えるそうですが、

チケットは即日完売が常のようです。

 

「防人の詩」どうかお願い!と、

期待を込めて待っていたのですが叶いませんでした。

楽曲は全て初めて聴く、さださん自身も初めて歌いますと、

新曲ばかりで耳馴染みのある曲は一曲もありませんでした。

さださんの詩もメロディーも琴線に触れるような情緒的なところが好きですが、

新曲は「力のある者は力を出せ、知恵のあるものは知恵を出せ、何もない者は歌え。」と直球です。

けれど終盤頃になると、このコンサートの意味が分かってきました。

「言葉にもドレスコードがある」とは、美しい言葉で詩を紡いできた、

さださんだから、一部SNS等で見られる罵詈雑言を憂え、言えること。

生きとし生けるもの、全てが尊重され、幸せであれ、そんなメッセージを感じました。

さだまさしさんは常に進化している人、オピニオンリーダーなのでしょう。

期待外れ、、、いえ期待大です。

 日本を上回る少子化

厚生労働省の速報値によると、2023年の出生数は75万8631人、

死亡者数は159万503人で自然減が83万1872人と、浜松市が消えるくらいの人口減少です。

日本の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの数)は1.26ですが、

お隣韓国のそれは0.72と、日本を上回る少子高齢化の国となるようです。

65歳以上人口割合の推移《平賀ファイナンシャルサービシズ(株)》

少子化対策だって日本に先駆けてやっているようですが、ユン大統領の

「 財政の投入を増やしても効果がなかった。

優れた政策で必ずしも出生率を上げられるわけではないという経験を得た」

との発言は考えさせられます。

韓国の少子化は、日本も重なる部分があります。

原因も複合的なもので社会全体、

国のあり方の問題で “単に少子化の問題” だけに留まらないのでは。

 韓国の少子化の原因

・若者の将来不安から結婚・出産をためらう人が多くなった。

韓国では、老後不安以上に子供を持つことの不安が大きいようです。

日本以上に学歴社会と教育費負担が大きい事で、子供を持つことが躊躇われる。

・物価高や住宅価格の高騰が続き、結婚を諦める。

住宅価格は文在寅(ムン・ジェイン) 時代の2017年から1.7倍に値上がりとか。

ソウルへの人口集中が進む中で「東京はホテルも食べ物もソウルより安い」

それでもソウルは魅力的で引き付ける。

日本も物価高が進むと、婚姻数が減るのかなぁ。

・初婚年齢の平均は男女とも30歳を超えており、晩婚化が進んだ。

日本の未婚率も年々増えて、今や男性の4人に1人が50歳時点で未婚!

ここ30年賃金が上がらなかったことも原因のひとつなのでしょうか。

50歳時の未婚割合《平賀ファイナンシャルサービシズ(株)》

他にも仕事と子育ての両立の難しさ、子育て負担の女性への偏り、

キャリアアップにも悪影響を及ぼす等の理由で

そもそも結婚そのものを望まない女性が増えている。

結婚は自己実現や豊かな生活を阻むもの、結婚事態がリスク。

こうなると、財政の投入や政策での解決では難しいですよね。

 多様性の社会

韓国の人口減少は、“世界で最も早く消滅する国家” と揶揄されます。

人口減少は経済成長や社会福祉の維持が出来ない等に留まらず、

国家そのものの存亡にかかわる問題なので深刻です。

若い人が結婚を望み、安心して子供を産み育てられるようになるには何が必要で、

どんな社会となるのが良いのか。

ここは、日本も韓国も共通です。

・女性に偏りがちな育児や家事や、ワーク・ライフ・バランスが叶うような

 社会全体のサポート。

・賃上げと、セイフティーネットを土台とした社会保障の安心の仕組み。

・多様な家族形態、価値観を受け入れられる社会。

どれも、言うは易く行うは難しです。すぐに叶うものでもないと思います。

韓国ドラマには物凄い金持ちやセレブの豪華な暮らしぶり、

高級クルーザーを持つ若くてイケメンの社長とか御曹司が出てきます。

これって、憧れませんか。射幸心が煽られるような。。。

ソウル一極集中なのも、この辺に原因があるかもなんて思ってしまいました。

「何もない者は歌え!」と唄う人が、多様性のある社会が好きです。

同日に目にした日韓の出生数の記事が気になりました。